1級施工管理技士の過去問3年分から、自分の誤答の癖を分類した

3 週間前
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1級施工管理技士の過去問3年分から、自分の誤答の癖を分類した

1級土木施工管理技士の試験は、私にとって3度目の挑戦になる。
1回目は52歳の春、勉強不足を自覚していたので想定通り不合格。2回目は52歳の秋、点数は伸びたが第二次検定の経験記述で詰めが甘く、結果は同じだった。今年が3度目で、いまは第一次検定に向けて過去問を回している。

2回目までの私は、過去問を解いて、答え合わせをして、間違えた分野を「弱点」としてノートに書き出す、というやり方をしていた。
これで点は少しずつ伸びたが、ある一線から上がらなくなった。分野別の正答率を眺めても「施工管理は7割、法規は5割」という解像度までしか出ない。法規が苦手、というのは分かっても、何をどう直せばよいかが見えなかった。

転機になったのは、年明けに自治体の主催する技術職員向け勉強会に出たときだ。
講師の先輩技術者が「分野別の正答率を見ても勉強の打ち手は出ない。誤答の理由をカテゴリで分けないと駄目だ」と話していた。これを聞いて、過去3年分の自分の解答用紙を引っぱり出して、誤答だけを抜き出して理由ごとに分類してみた。連休中の3日間を使った。

誤答を6つのカテゴリに分けてみた

抜き出した誤答は、過去3年分(直近3回の本試験+公表されている直近3年の過去問)で、第一次検定だけで合計82問あった。
これを、ノートに書きながら6つのカテゴリに分けた。最初は4つで始めたが、分類しているうちにこのくらいの粒度が必要だと分かってきた。

カテゴリ意味件数全体比
知識欠落そもそも知識として知らなかった1822%
知識曖昧知っているが2択で迷って外した1620%
読み違い「正しいもの」「誤っているもの」など問題文の指示の読み落とし2126%
思い込み経験で先に答えを決めてから選択肢を読んだ1113%
時間切れ後半の問題で読み込み不足のまま選んだ911%
計算ミス工程・土量・配合などの計算で式は合っているが数値を外した79%

集計してみて、自分でも意外だったのは、最大カテゴリが「読み違い」だったことだ。
私はずっと「自分は知識が足りない」と思い込んでいた。だから過去問の解説を読み込んで知識を増やそうとしてきた。それが間違いではないにせよ、最大の改善余地は「問題文をどう読むか」のほうにあった。

カテゴリごとに、打ち手が違う

ここからが、分類してよかったと感じたところだ。
それぞれのカテゴリに対して、有効な対策がはっきり違う。これまでの私は、全部の誤答に対して「テキストを読み直す」という同じ打ち手を当てていた。それでは効率が悪い。

知識欠落(22%)

これは、テキストを読むか、信頼できる解説を読み込むしかない。
ただ、知識欠落の18問を分野別に見てみると、施工管理と法規に偏っていた。法規は条文ベースの問題が多く、テキストの文章を眺めるより、過去5年分で出題された条文だけを抜き出して、その範囲を集中的に読むほうが効く、と分かった。網羅性は捨てる。出題実績のある条文だけ叩く。

知識曖昧(20%)

これは、似た2択を整理する作業だ。
たとえば、コンクリートの配合や養生で「セメント比率」と「水セメント比」の使い分け、土工で「最適含水比」と「液性限界」の境目、こういう紛らわしい用語をペアで書き出して、違いを1行で書く。書き出すのに時間はかかるが、知識曖昧の16問のうち12問は、このペア整理を作ってから類題で正解できるようになった。

読み違い(26%)

このカテゴリが最大だったのは、私の読み方の癖だ。
「誤っているものを選べ」を「正しいものを選べ」と取り違える、選択肢4つのうち最後の選択肢まで読まずに3番目で決める、こういう癖が積み重なって21問の誤答になっていた。打ち手は単純で、問題文の指示の語尾(「正しい」「誤っている」「適当でない」)を必ず鉛筆で囲む、選択肢は4つ全部読んでから選ぶ、と決めた。これを始めてから類題の正答率は明らかに上がった。

思い込み(13%)

これは私にとって一番痛いカテゴリだった。
20年以上の現場経験があると、選択肢を読む前に「この問題はだいたいこういう答え」と先に決めてしまう。現場経験と試験の解答が食い違うときに、現場側を優先して外す。経験記述では強みになる現場感が、第一次検定ではむしろ落とし穴になる。

対策は、思い込みが出やすい分野(私の場合、施工計画と安全管理)の問題には「経験で答えない」と鉛筆で問題用紙の余白に書くことにした。子供じみた手だが、書いておかないと自動的に経験で答えてしまう。

時間切れ(11%)

第一次検定は時間的にはやや余裕のある試験だが、後半の応用問題で時間を取られると、最後の数問が雑になる。
打ち手として、過去問演習のときに前半と後半で時計を分けて、後半に何分残せたかを記録するようにした。後半30分以上残せた回は、時間切れ起因の誤答がほぼゼロになる。

計算ミス(9%)

件数は少ないが、計算ミスは正解できる問題を落とすので、心理的なダメージが大きい。
工程計算や土量計算で、式は合っているのに数値を間違える。原因は、検算をしていないことに尽きる。検算を「必ず1回」と決めて、計算問題の余白に検算用の枠を鉛筆で書くようにした。これだけで7問のうち5問は救えそうな感触がある。

分野別ではなく、カテゴリ別に時間を割り当て直した

これまで私の学習時間は、苦手分野(法規・専門土木)に偏らせていた。
それを、誤答カテゴリの件数比に合わせて配分し直した。具体的には、こうなった。

区分配分前配分後
知識インプット(テキスト精読・条文確認)60%35%
用語ペア整理(似た2択を区別するノート作り)0%20%
問題文の読み方訓練(指示語にマーキング)0%15%
思い込み対策(経験で答えない訓練)0%10%
時間配分の訓練(前後半の時計管理)5%10%
計算問題の検算訓練5%10%
模試・過去問通し演習30%(上記に内包)

配分後の合計は100%で揃えている。
これで2ヶ月回してきて、自宅で解いた過去問の正答率は、配分前の62%から71%に上がった。本試験までにあと3ヶ月ある。最低75%を安定させたい、と考えている。

このやり方を、後輩にも勧めるかは迷っている

うちの課にも、2級を取って3年目の若手がいる。
1級の受験を考え始める時期だが、彼に「誤答カテゴリ分類」を勧めるかは迷っている。20年の現場経験がある私だから「思い込み」「読み違い」というカテゴリが大きく出てくるのであって、若手は単純に知識欠落が中心になる可能性が高い。彼にこのやり方を最初から勧めると、本来やるべきインプットの量が減ってしまうかもしれない。

何度か不合格を経験した中堅以上の受験生にこそ、効くやり方だと思う。
分野別の正答率が頭打ちになった人、過去問の解説を読み込んでも点が伸びない人。そういう人が、自分の解答用紙を1枚ずつ眺めて、誤答の理由を6つに分ける。それだけで打ち手が変わる。


連休最終日の午後、自己採点表を再度眺めてみた。
今期は「読み違い」のマーキング訓練の効果が一番大きく出ている。試験本番までに、もう2サイクル過去問を回す予定だ。今度の試験が3度目で、できれば最後にしたい。家族にもそろそろ報告したい結果を出さないと、来年の夏も同じ食卓で過去問を解くことになる。それは、避けたいと考えている。

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