節約と散財の波を、銀行員らしく月ごとに均す方法

節約と散財の波を、銀行員らしく月ごとに均す方法

去年の年末に、自分の3年間ぶんの支出を月ごとに並べてみたら、波の大きさにわれながら驚いた。
ボーナス月と遠征月は支出が一気に倍近くになり、その翌月はコンビニすら控えるくらいに反動が来る。極端に上下するこのリズムを、自分でも「ジェットコースターみたい」と感じていた。

3年目以降、ようやく自分なりに「均す」方法が見えてきたので、銀行員的な視点でまとめておきたい。

「節約する」ではなく「均す」という発想

最初に強調しておきたいのは、これは節約のテクニックではない、ということだ。
支出の総額そのものを減らすつもりは私にはない。推し活も含めて、自分が払うと決めた金額は払う。問題は「払う月」が偏りすぎていることのほうだった。

仕事で「平準化」という言葉をときどき使う。
日々の取扱高には波があるけれど、月単位で見たときに、各支店の業績を比較できる形に整える、というあの作業に近い感覚だ。日々の波は消せない。けれど、月単位では揃えられる。それが「均す」だ。

Step 1: 過去6ヶ月の支出を、月ごとに棚卸しする

最初の一歩は、自分の波の大きさを正確に知ることだ。

私の場合、銀行口座とクレジットカードの明細を、過去6ヶ月ぶん全部ダウンロードして、月ごとの支出合計を出した。
家計簿アプリは続けようとして3回くらい挫折しているので、もうやめた。代わりに、明細をCSVで落として、Excelで月ごとに集計する。半年ぶんなら、20分くらいで終わる作業だ。

このとき、月ごとの合計だけでなく、「最大の月」と「最小の月」の差を見るのが大事だった。
私の場合、最大の月(11月、大阪遠征 + ボーナス前の散財)と最小の月(12月、反動で極端に節約)の差は、87,000円くらいあった。これが私の「波の振れ幅」だ。

Step 2: 「年間予算」を12で割って、月ごとの基準額を作る

次にやるのは、月単位ではなく年単位で予算を組み直すことだ。

推し活の年間予算を1つ決める。私の場合、ライブ遠征費 + チケット代 + グッズ代 + 円盤類で、年合計で40万円前後を上限にしている。これを12で割ると、月あたり33,000円。これが「推し活の月次基準額」になる。

ただし、現実には、推し活の支出は遠征がある月に集中する。
1月:5,000円、2月:3,000円、3月:8,000円、4月:5,000円、5月:38,000円(福岡遠征)、というふうに完全に波になる。

そこで、私は推し活専用の口座(ネット銀行)を1つ作って、毎月33,000円を生活費の口座から自動入金で移している。
入金は給料日翌日に自動で実行されるように設定済み。33,000円のうち、遠征がない月は口座にどんどん貯まっていき、遠征月には残高から一気に引かれる。これで、生活費の口座から見た「月の推し活支出」は、ずっと33,000円で一定になる。

Step 3: 反動の月にも、最低限の「楽しみ予算」を残す

ここが自分にとっての発見だった。

均す前の私は、遠征月に使いすぎたぶん、翌月に「もう何も買わない」「外食もしない」「ヘアカットも先延ばし」と極端に切り詰めていた。
これが続くと、3週目くらいに反動が来る。コンビニで普段なら買わないお菓子を買ってしまったり、ストレス発散で結局服を1枚買ってしまったり、けっきょく節約しきれない月になっていた。

均すという発想で考えると、反動の月にも一定額の「楽しみ予算」を残しておくほうが、トータルでは安定する。
私は推し活と別に、月8,000円の「日常の楽しみ枠」を、これも別口座で確保している。ここから出すのは、月1回のカフェランチとか、たまの本とか、小さなお菓子とか、そういう少額の積み重ねだ。

遠征があった月は、この8,000円が手付かずで残ることも多い。
余った金額は、翌月に繰り越さず、四半期ごとに「自分への小さなご褒美」に使い切る、というルールにしている。繰り越すと結局推し活の遠征費に流れてしまうので、強制的に消費する仕組みにしている。

Step 4: 月初に「今月の波の大きさ」を予測しておく

最後のステップは、月の初めに「今月、自分の支出はどのくらいの大きさになりそうか」を3行くらいでメモすることだ。

たとえば5月の月初に、私はこういうメモを書いた。

  • 5月19日:福岡遠征(37,820円の見込み)
  • 5月26日:友人の結婚式二次会(8,000円)
  • それ以外は平常運転

これを書いておくと、月の中盤で「あ、今月思ったより使ってる」となるリスクが下がる。
仕事で言えば、月初に当月の取扱予測を立てておくのと同じ感覚だ。予測と実績の差が小さい月のほうが、心理的にも安定する。3行のメモを書いた月と書かなかった月では、月末の自分の機嫌が違うことに、最近気づいた。

やってみての感想

3年間の波をならして、いま私の月ごとの支出のばらつきは、最大と最小の差で4万円くらいまで小さくなった。
最初は87,000円だったので、半分以下になった計算だ。

正直に書くと、これでも完璧ではない。
たまに、計画していなかった現場の追加(リリイベ・特典会など)があると、波が一気に戻りそうになる。そのときは、四半期ごとの楽しみ予算から前借りして、後で帳尻を合わせる、というやり方で凌いでいる。

「均す」をやっても、推し活の楽しさは何も減らなかった。
むしろ、自分が何に・いつ・いくら使うかを把握できているぶん、罪悪感なく現場を楽しめるようになった気がする。これは銀行員の発想だから合っただけかもしれないので、誰にでもおすすめできるとは言わない。ただ、ジェットコースターに疲れた人には、一度試してみる価値があるかもしれない。

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