「検索して終わり」じゃない、情報との新しい付き合い方

5 months ago
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この記事は、ひとりでつくるSaaS - 裏note Advent Calendar 2025 の15日目の記事です。

https://adventar.org/calendars/12464

個人開発で「Memoreru」というプロダクトを作っています。知識を整理し、思考を育てるためのツールです。

この記事では、「検索」との向き合い方について考えてみます。

技術的な話はQiitaのアドベントカレンダーで書いています。ご興味のある方は、そちらもご覧ください。

https://qiita.com/advent-calendar/2025/solo-dev-memoreru


検索して、見つけて、それで終わり

私たちは毎日、何かを検索しています。

分からないことがあればGoogleで検索する。欲しい商品があればAmazonで検索する。気になるニュースがあればSNSで検索する。

検索して、見つけて、それで終わり。

これが現代の情報との付き合い方の基本パターンになっています。効率的といえば効率的です。でも、何かが足りない気がしています。


見つけた情報は、どこへ行くのか

検索で見つけた情報は、その後どうなるでしょうか。

ブックマークに追加する人もいるでしょう。でも、ブックマークがどんどん増えて、結局見返さない。後で読もうと思ったまま、忘れてしまう。

メモアプリにコピペする人もいるでしょう。でも、コピペした情報が散らばって、必要なときに見つからない。

結局、検索のたびに同じことを調べている。前に調べたはずなのに、また一から検索している。

情報は見つかるけれど、自分の中に残らない。蓄積されない。育たない。


検索は「入口」でしかない

検索は情報との出会いの「入口」です。でも、入口を通っただけでは、何も始まりません。

見つけた情報を咀嚼する。自分の言葉で整理する。既に知っていることと結びつける。そうして初めて、情報は知識になります。

このプロセスが、現代の情報環境では抜け落ちやすい。検索があまりにも便利だから、見つけることがゴールになってしまう。


「また調べればいい」という罠

「また調べればいい」

この言葉は一見、合理的に聞こえます。検索すればすぐに見つかるのだから、覚えておく必要はない。

でも、これには落とし穴があります。

同じことを何度も調べる時間が積み重なる。調べるたびに微妙に違う情報に出会い、混乱する。そして何より、「自分の頭で考える」機会が減っていく。

情報を外部に頼りすぎると、自分の中に知識の体系が育ちません。新しい情報を受け取っても、それを位置づける場所がない。だから、また流れていってしまう。


情報を「育てる」という発想

こうした問題意識は、私だけのものではありません。

Obsidianというツールをご存知でしょうか。ノート同士をリンクでつなぎ、知識のネットワークを作るアプリです。「第二の脳」という考え方で、多くの人に支持されています。

私もObsidianの思想には共感するところがあります。

ただ、Obsidianはローカルファイルで個人利用が基本です。私がMemoreruで実現したいのは、その先にあるもの。クラウドで、他の人の知識ともつながる場所です。

自分だけで情報を育てるのではなく、チームで共有したり、パブリックに公開したりできる。他の人が整理した知識から、新しい気づきを得られる。

検索は「外から情報を取ってくる」行為です。情報を育てるのは「内側で知識を熟成させる」行為です。そして、他者とつながることで「知識が交差する」瞬間が生まれる。

この3つを組み合わせたツールを目指しています。


偶然の再会が生む気づき

情報を蓄積していくと、面白いことが起こります。

過去の自分が残したメモに、偶然再会する。そのとき、「あ、これとこれ、つながっている」と気づく。検索では見つからなかった関連性が見えてくる。

これがセレンディピティ(偶然の発見)です。

検索は「何を探すか」を知っている必要があります。でも、本当に価値のある発見は、探していなかったものを見つけたときに起こることが多い。

情報を蓄積し、整理し、ときどき眺める。そうすることで、検索だけでは得られない発見が生まれます。


おわりに

「検索して終わり」ではなく、情報との新しい付き合い方について考えてみました。

  • 検索は入口: 見つけることはゴールではなくスタート
  • 蓄積と整理: 情報は育てないと流れていく
  • 偶然の再会: 検索では見つからない発見がある
  • 他者とのつながり: 自分だけでなく、みんなで知識を育てる

Memoreruを作っているのは、こういう「情報を育て、共有できる場所」が必要だと感じているからです。Obsidianのような個人の知識管理と、クラウドでの共有。両方を兼ね備えたツールを目指しています。

開発の過程で考えたことを、引き続きこのnoteで書いていきます。

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