時差ぼけ対策、フライト前48時間の睡眠スケジュール
時差ぼけ対策、フライト前48時間の睡眠スケジュール
長距離の国際線を担当する前、私はだいたい48時間前から「ずらしておく」作業をする。
よく聞かれるので、自分のために整理しておきたい。
結論から書くと、時差ぼけ対策は現地に着いてから頑張るものじゃなくて、出発の2日前から仕込むもの、というのが4年やってきての私の理解。「24時間前から準備」ではもう遅い、というのが個人的な実感。これは現地時間との時差が6時間以上ある路線で特にそう。
まず、出発日と現地時間を確認
たとえば次のフライトが、東京22:00出発 → 香港着 翌1:30(現地時間)、その後ステイで3日間香港、というスケジュールだとする。
時差は1時間しかないので香港は実は楽な方。でも「深夜便」っていうハードルがあるので、出発時の私の身体は「夜のうちにシャキッと働く」状態になってる必要がある。
つまり、目指す状態は2つ:
- 出発の22時の時点で、過度に眠くない(離陸後すぐサービスが始まる)
- 機内で必要な時に2-3時間しっかり寝られる
これをやるために、48時間前から下のスケジュールでずらしていく。
48時間スケジュール
これは香港行き深夜便(東京22:00出発)担当の場合の、私の標準的な動き。
| 時刻 | 行動 | 意図 |
|---|---|---|
| 出発48時間前/7:00 | 通常起床、朝日を浴びる | サーカディアンリズムの基準点を作る |
| 出発48時間前/23:00 | いつもより1時間遅く就寝 | 体内時計をやや後ろにずらす準備 |
| 出発24時間前/8:00 | 起床(前日より1時間遅め) | リズムを後ろにずらしていく |
| 出発24時間前/14:00 | 30分の昼寝(アイマスクあり) | 夜の活動に備えた貯金 |
| 出発24時間前/18:00 | 早めの夕食(重くないもの) | 胃を整える、消化負担を残さない |
| 出発24時間前/23:00 | 就寝 | 出発当日の朝に持ち越す疲労を減らす |
| 出発12時間前/10:00 | 起床 | やや遅めで身体は十分回復 |
| 出発12時間前/14:00 | 軽い運動(散歩30分) | 自然なメラトニン分泌のため日光を浴びる |
| 出発12時間前/16:00 | 90分の本気の昼寝 | 深夜便の機内サービス中盤までは確実に持つ貯金 |
| 出発5時間前/17:30 | 起床、シャワー、軽食 | カフェインはここで初めて摂る |
| 出発4時間前/18:00 | 自宅出発 | 余裕を持って空港へ |
| 出発2時間前/20:00 | 制限エリアへ、ブリーフィング開始 | 業務モード |
| 出発時刻/22:00 | テイクオフ | サービス開始へ |
これが私の理想形。理想形と書くのは、毎回完璧にできるわけじゃないからで、特に16時の90分昼寝は、家事や用事で潰れる日もある。
自分なりに気をつけているポイント
1. 出発の48時間前から起床時間を1時間ずつ後ろにずらす
これが一番大事。深夜便の「夜中に頭が動く」状態を、自然に作るための仕込み。
急に「明日深夜便だから昼に寝とこう」とやっても、身体は昼に寝てくれない。2日前から少しずつ後ろにずらしておくと、出発前日の昼寝が成立しやすくなる。
2. カフェインは出発5時間前まで一切摂らない
私の場合、カフェインの感受性が高めらしくて、午前中に1杯コーヒー飲んだだけでも夜の睡眠の質が落ちる。だから出発前日のコーヒーは抜き、当日は出発5時間前のシャワー後の1杯まで我慢する。
緑茶やほうじ茶もカウントしてる。意外と忘れがちな抹茶ラテとかも全部抜く。
3. ブルーライトは出発前日の夜から制限
スマホは寝室に持ち込まない。これは前日からの2日間だけのルール。普段はやってない。
代わりにキッチンタイマーをアラームに使う。アラームの音は鶏みたいな電子音で、起きるときに地味に不快なんだけど、それが目的なので変えない。
4. 食事は出発当日「機内サービスで動ける軽さ」を維持
朝はバナナとヨーグルト。昼はおにぎり1個と味噌汁。夕方の軽食は雑炊。重いものを食べると、その消化に身体のリソースを取られて、機内サービスの中盤で眠気が来やすい。これは新人のころ何回も失敗して学んだ。
5. メラトニンサプリは現地時間に合わせて、機内で使う
機内に持ち込んで、現地時間で就寝のタイミングに合わせて1錠飲む。
ただしこれは個人差が大きいので、合わない人もいる。私は同期のSちゃんに教えてもらって試したら合ってたので続けてる。
それでも完璧じゃない
正直、ここまでやっても、4日連続で乗務するシーズン(夏休みとか年末年始)は、3日目くらいで身体がぐらつく。先輩CAでも「自分が今どこの時間にいるのか分からなくなる」って言う人はいる。
なので、これは「時差ぼけがなくなる方法」じゃなくて、「時差ぼけを少しマシにする仕込み」っていうのが正確。完璧を目指すと逆にスケジュールに縛られてストレスになるので、できる範囲で、というのを自分に許してる。
特に48時間前の起床時間を後ろにずらすやつは、前日にプライベートの用事が入ると崩れる。
そういう時は、出発24時間前の90分昼寝だけは絶対死守、というルールにしている。これだけは守れば、機内サービスは何とかなる、というのが私の場合の最低ライン。
まとめ
CAじゃなくても、海外出張や旅行で長距離フライトに乗る人には、せめて起床時間を後ろにずらすやつだけはおすすめできるかもしれない。
ただ、人によって体質が違うので、私のスケジュールをそのまま真似するのは違うと思う。自分の身体で1回試して、合わない部分は外して、合う部分だけ残す、っていう作業を3回くらいやると、自分用のスケジュールができてくる。私もそうやって作った。
次の長距離は来週の香港便で、また同じやつをやる予定。
たぶん16時の昼寝は半分しかできない。それでも、やる。